大衆迎合

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、僕はその昔Citroen党でした。
 
Citroenといえば2CV、DSに代表される、変なクルマ・・・なんですが、僕が乗っていたGS Clubもシトロエンのポリシーを象徴するような個性あふれるクルマでした。
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(画像はクラブでは無くてパラスだと思います)
昭和46年式を6年落ちで買いましたが、エンジンは1100cc水平対向空冷エンジンという、当時でも超クラシカル仕様。
しかしながら、流線形の4ドアセダンは今でこそ当たり前ですが、当時はなかったと思います(ファーストバックの4ドアはあったかもしれませんが)
4輪ディスクブレーキはフェアレ○ィZでさえ、装着してなかったと記憶しています。
しかも、LHMオイルの油圧を利用したパワーブレーキを採用していて、まともにブレーキが効く車が当時の国産大衆車にはなかったので、それはもう、大感激でございました。
ヘッドライトは当時の国産では考えられないカットレンズ。
まさに20年進んだ車を10年間作るシトロエンの考えをそのまま表していました。
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また、1本スポークハンドル、ホイールナットは3本絞め、タルボ型メーター(アナログでもデジタルでもない)
15インチタイヤ(幅は155)ステッキ式サイドブレーキは他の車にもあったかもしれない。
トランクは真四角で、床がフラット。
走りながら、車高が上がったり下がったり。
 
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でも、この車の本当にすごいところは、このクラスの車種にハイドロニューマチックサスペンションを採用していたことでした。
ロールスロイスとかベンツの上級車にしか装着されていないシステムを大衆車に搭載する。
ドライブが楽しいと思った車は過去にはこの車しかありませんでした。
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しかしながら、なんでもそうですが、それほど良い車なら何で日本中・・・いや、世界中にこの車があふれていなかったのか?
いや、他社が真似をして、似たような車がそこらじゅうを走っていなかったのか?
 
でも、デザインを良く考えれば、最近のセダンはこのシトロエンのデザインに共通するところがあるように思えます。
 
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でも、そんなことではなくて、この個性豊かなクルマは色々な問題を抱えていたのでした。
空冷エンジンは非力で燃費が良くない(音は大きいが、けっこう心地よいサウンドではあった)
②ハイドロニューマチックサスペンションは金属バネを使用していないため、エンジンを切ると油圧が下がって、支えるものがなくなるので、車高が落ち、底が地面に着いてしまっている。
③球やヒューズがスグに切れる(バルブキットというものがあり、常に携帯していた)
④電気系統が弱く月に一度はトラぶっていた。
⑤4輪ディスクブレーキは鳴きが激しく、原因もわからず対処できなかった。
当時の僕は1年以上同じ車に乗ることはなかったのですが、この車だけは5年間乗りました。
が、最後の⑤の理由でこれだけはどうしようもなく、あきらめて乗るのを止めてしまいました。
ガラスを引っ掻くような金属音は周りにも迷惑になるので。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
あれから、28年の歳月が流れたが、その間にGSシリーズはGSA、水冷エンジンになり排気量もUPしたBX
Xantiaと引き継がれていったようですが、段々普通の車になってしまってはいないか?
特に最新のC5・・・あれはいったいどこの国の車なのだ?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
仕方なく、自分で検証することにした。
 
 
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Citoren C5 Tourer 1.6turbo exclusive
 
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ダブルシェブロンだけは健在のようです。
 
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